介護施設入居に必要な料金を賃貸マンションに例えながら分かりやすく解説

介護施設の料金を払えない場合は補助や控除を頼ることも可能

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親の老後はもちろん自分の老後を考える時、まず初めに思い浮かぶことは介護施設。しかし、介護施設って一体どれくらいの料金がかかるのかが分からないし、実際に介護施設の料金について調べてみても、難しい言葉や説明が多くて理解できないものです。

そこで今回は、介護施設入居に必要な料金を賃貸マンションに例えながら解説します。実は、介護施設の料金の詳細は、誰でも身近な賃貸マンションとよく似ていて、それほど難しいものではありません。この記事を読めば、介護施設入居に必要な料金が丸わかりです。

介護施設は主に「公的介護施設」と「民間介護施設」に分かれる

「公的介護施設」と「民間介護施設」

介護施設には、地方の自治体や社会福祉法人が運営している「公的介護施設」と、企業など民間の施設が運営する「民間介護施設」の2つに分かれます。賃貸マンションに例えるなら「公的介護施設」が公営住宅やUR住宅、「民間介護施設」が企業や不動産屋が運営する一般的な賃貸住宅とイメージするとよいでしょう。

公的介護施設は、基本的には国によって一律で料金が決まっており、民間介護施設に比べてあらゆる点で料金が安いことが特徴です。ただし、料金が安い分人気が高く、入居の競争率も激しい傾向があります。

また、自立・要支援の方など介護レベルが低い方は基本的に、公的施設に入居できないというルールがあることも要注意です。

民間介護施設は公的介護施設と比べるとかかる料金が高い施設が多い反面、施設自体の数が多く自分好みの介護施設を選べることが特徴。料金は施設によってさまざまで安いところもあれば高いところもあり、それぞれに特色やサービスに違いがあります。

当然、料金が高いところはその分介護体制などサービスが充実しているため、予算に余裕がある場合はより自分に合った介護施設を見つけやすい点が魅力です。

介護施設入居の「一時金」は賃貸マンション契約時の初期費用をイメージ

介護施設入居の一時金

介護施設に入居する場合入居前にまとまったお金を支払う「一時金」というものが存在します。これは月額運営費の一種で、入居している期間中に介護施設側が毎月分割して使用していきます。つまり、分割で支払う必要があるものを入居時に先に支払ってしまうというものです。

ただし、3年契約分の一時金を入居時に支払っていたが結果的に2年で退居することになって場合、残り1年分の一時金は返金されます。

「公的介護施設」の一時金

「公的介護施設」では一時金は発生しません。これも公的介護施設が人気を集める理由の1つです。初期費用が発生しないため入居希望者が多く、さらに施設数も少ないことから簡単に入居することが難しい傾向があります。

賃貸マンションで例えるなら、公営住宅やUR住宅が礼金がなく敷金などの初期費用も安いことと同じです。また、公営住宅やUR住宅もマンション自体の数が少なく入居希望の競争も激しく、「公的介護施設」と同じようなイメージができます。

「民間介護施設」の一時金

「民間介護施設」は一時金が発生するところがほとんどです。民間の賃貸マンションで支払わなければいけない、礼金などの初期費用のイメージに非常に近いといえます。

施設によっては一時金が発生しないところもありますが、その分月額料金が高くなったり、サービスや施設が充実していなかったりというデメリットがあります。逆に一時金が高い施設は最初にまとまったお金を支払う分、月額料金が安かったり介護体制やサービスが充実していたりするという点が大きなメリットです。

5,000万円以上や1億円近い一時金が必要な施設もありますが、ほとんどが富裕層向けの施設であらゆる点で充実したサービスを提供しています。

民間介護施設の一時金は民間の賃貸マンション初期費用と同じように、金額に開きがある分それぞれのサービスに特徴や差があるため、自分に合った施設を探しやすいことが特徴です。

介護施設で必要な月額利用料金の詳細

介護施設で必要な月額利用料金

介護施設で支払う必要がある月額利用料金もさまざまに存在します。賃料をはじめ、管理費、水道光熱費など、賃貸マンション利用時と同じような料金から、食費や介護保険料など介護施設ならではの料金があるので、あらかじめ理解しておくことが重要です。

賃料

賃料も公的介護施設と民間介護施設で、料金は大きく異なります。まず、公的介護施設は国である程度定められている賃料があり、部屋の大きさやグレードなどで金額に多少差があります。基本的には民間と比べて安いことが特徴です。

民間は賃貸マンションなどと同じで、施設の立地や部屋の大きさグレードはもちろん、施設ごとのサービスなど様々な要素によって賃料が決められています。

管理費

施設を運営するために必要な光熱費やレクリエーションで使用する用品、設備費などを管理費として月額で支払います。こちらは公的・民間にそれほど大きな開きはありません。

賃貸マンションの管理費や共益費をイメージすると良いでしょう。

食費

介護施設では日々の食事を提供してくれるため、食費が料金として発生します。

公的介護施設は1日3食、国で決まってる基準費用額を目安に料金が設定されていることが特徴です。所得や資産がある一定以下の方に対しては、支払う料金の限度額が設定されていることが公的介護施設のメリットで、入居者によっては食費が安くなる場合があります。

また、食費は完全に固定されていることも特徴で、1食分食べなかったり必要としない場合でも、その分の食費が差し引かれたり返金されることはありません。

民間介護施設は施設ごとで料金が異なります。また、1日単位や1食単位で食費を請求する施設が多く、そういった施設は食べなかった分は食費から差し引いてくれることも特徴です。

また、食費が高く設定する代わりに、豪華で美味しい食事や食材にこだわった食事を提供するという特色を売りにしている施設もあります。

水道光熱費など

水道光熱費は公的介護施設、民間介護施設ともに、固定ではなく各自で利用した分を支払う施設がほとんどです。賃貸マンションでの生活と同様使った分だけ料金が発生するので非常に分かりやすく明確といえます。

日用品、嗜好品などのプラスα

日常生活で入居者が使用する日用品や嗜好品も使用した分のみ料金が発生します。また、診察料金、レクリエーションやイベントなどの参加費用なども利用した分を支払っていくことになります。

介護保険は「定額払い」か「利用分払い」を選択

介護保険も月額利用料金として毎月支払います。ただし、実際に入居者が支払う介護保険は1〜3割負担のみ。税金などの公費で形成されている「介護給付」によって、残りの7〜8割まかなわれることとなります。

介護保険は何度利用しても一定の料金のみを支払う「定額払い」か、利用した分だけの料金を支払う「利用分払い」のどちらかを選択することが可能です。

介護レベルが低い方や利用回数が少ない場合は「利用分払い」がお得ですが、介護レベルの度合いや利用する回数によっては「定額払い」の方がお得になることもあるため、入居者の身体状況を考慮しながら選択することが大切といえます。

介護施設の料金を払えない場合は補助や控除を頼ることも可能

補助や控除を頼る

介護施設入居に必要な料金は決して安いものではありません。年金などの収入や家族からの援助の格差によって、介護施設の料金を捻出することが難しい場合もあるでしょう。

そういった場合は、入居のための料金を補助・控除をしてくれる制度に頼ることも可能です。介護保険サービスを利用した合計金額が、1ヵ月に所定の限度額を上回った場合に超過分が払い戻される「高額介護サービス費支給制度」がその1つ。

他にも、入居中の食費と居住費を補助してくれる「介護保険負担限度額認定証」もあります。所得や預貯金の額が所定の基準を下回る方に限りますが、食費と居住費の一部を補助してくれるのです。

さらに、介護サービスによっては介護費用を4分の3に減らせる「利用者負担軽減措置」という制度もあります。経済的に困窮していると認められた利用者であることと、介護サービス側が制度の活用の申告を地方自治体にしていることが条件です。

入居者の経済状況によっては、こういったさまざまな補助や控除を頼ることもできるため、自分たちには介護施設に入居するお金はない、と諦めずにまずは相談してみましょう。

介護施設の入居一時金と月額利用料金の相場

最後に参考として、入居一時金と月額利用料金の全国平均を記載しておきます。あくまで全国平均のため、都道府県や施設によって料金は異なりますが、参考程度に確認しておくと良いでしょう。

入居一時金(全国平均) 月額利用料金(全国平均)
118.8万円 15.7万円

参考:みんなの介護

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